「ふーことユーレイ」シリーズを読む
「ふーことユーレイ」シリーズを知っていますか?
ポプラ社から出版されていた児童書です。
小中学生の時、図書館に置いてあった!!と覚えている方も多いかもしれません。
私はこの本が大好きで大好きで、熱心に図書館に通い読んでいました。
この話は、普通の小学生の女の子とユーレイの男の子の恋物語です。
主人公の「ふーこ」が自分の部屋でデタラメに言った言葉で、ユーレイの「和夫」くんを呼び出してしまいます。尚且つその言葉は、ユーレイの和夫君と結婚するという呪文でした。ふーこの指には自分では外せない婚約指輪がはめられていたのです。ふーこにはその時ほかに好きな人(葉月剣君)がいたため、和夫君に離婚を迫ります。
しかし離婚する条件というのが・・・
「ふーこがユーレイである和夫を好きになること」
和夫君は本当にかっこよくて、好きにならない理由がなくふーこはどんどん惹かれていきます。ですが惹かれあう二人を霊界、ユーレイたちが邪魔をしてくるのです。
和夫くん、いつも霊界の掟に縛られています。ですが、その掟を何度も破り会いたいと寂しがるふーこの元へ駆けつけます。
和夫君に恋するライバルユーレイが登場したり、和夫君恋しさにもう一度デタラメの呪文を呟くと違うユーレイと結婚し、和夫君も別の生きた女の子と結婚したり・・・・。
もう一度言いますが、児童書ですよ!!
小学生の頃に読む児童書としては、あまりに濃厚なラブストーリーでした。
だって、口移しで忘れ形見を渡したり、和夫君がふーこの首筋に噛みつき歯形を残したり・・・・なかなかのラブシーンも数多くありました。
作者は「名木田恵子」さん。「水木杏子」さんと言ったほうがピンとくる人も多いかもしれません。「キャンディ・キャンディ」の原作者でもあります。名木田先生は1巻で終わらせるつもりだったそうですが、小中学生の間であまりにも人気が出たために14巻まで続いたそうです。
なかなか新刊が出ず、だんだんと忘れていったのですが・・・何といつの間にか完結していた!?
探して全巻即購入。
当時は1冊読むにも時間がかかっていましたが、今は30分くらいで読むことができました。
いや~・・・昔の児童書で泣いちゃいましたよ・・・。
正直、最後はつらくてつらくて読むのをやめようかとも思いましたが、最後まで読んで本当によかったです。
ほっとしました。
決してハッピーエンドとは言えないかもしれませんが、ほっとしたんです。
若いころにこの最終回を読んでいたら、絶対に違う受け止め方をしていたと思います。もやもやした気持ちが残ったかもしれない。
だから、今、この最終回を読むことができて本当によかったと感じています。原作者の方は多分、色々な別れも経験してきた方なのだと感じます。あのラストに持っていくのはそういう方でないと無理。今の時代で書かれていたならば、転生して主人公と再会とか実は和夫君の体は病院でずっと寝たままで・・・というラストになっていたかもしれない。
最後まで読むことができて本当に良かった。
ただ、さすがに小学生に感情移入が難しいので、必死に脳内だけを小学生に戻しながら読み進めていました(笑)。
途中からは児童書であることも忘れて夢中で読める本です。
「愛こそすべて!!」で進んでいきます。
そんな恐いくらいに一途なラブストーリーが好きな方にはぜひオススメします。まずは、図書館で探してみてもいいかもしれません。
ユーレイ・ラブソングは永遠に―ふーことユーレイ〈14〉 (ポプラポケット文庫)
- 作者: 名木田恵子,かやまゆみ
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2008/06
- メディア: 単行本
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